ランクセス、ドイツの「ドリンクテック2025」に出展
安全な飲料・食品のための革新的技術を紹介
- ベルコリンとナガルド:微生物学的安定性を実現し、安全性を最大化
- 単独または併用に対応:特にノンアルコールビールやワインなどの繊細な飲料に最適
- ナガルドは食品保存用途にも適用範囲を拡大
- 2025年9月15日~19日にドイツ・ミュンヘンで開催される「ドリンクテック(drinktec) 2025」に出展
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、2025年9月15日~19日にドイツのミュンヘン・トレード・フェアセンターで開催される「ドリンクテック(drinktec) 2025」に出展することを発表しました。ランクセスは、同展示会で飲料の微生物学的安定化を実現する極めて有効なソリューションである「ベルコリン®(Velcorin®)」および「ナガルド(Nagardo®)」を展示します。この2製品は、単独でも併用でも使用可能で、製品安全性、資源の有効活用、コスト効率において業界の新たなスタンダードとして注目されています。エネルギー・原材料コストの上昇や設備稼働率の最適化を背景に、飲料メーカーは柔軟かつ効率的な技術を模索しており、中でも微生物学的安定性は主要な品質基準の一つです。
ノンアルコールビールとワインの新たな展望
ノンアルコールのビールやワインの普及拡大に伴って、製品の微生物学的安全性に対する要求も高まっており、業界全体で新たな課題となっています。ランクセスが提供するナガルドは、これまで一般的であったボトルや缶入りノンアルコールビールのトンネル式・チャンバー式殺菌に代わる自然由来の手段として初めて提供するとともに、生ビールに対する持続的な保存も実現します。ノンアルコールワイン向けには、世界的に有効な解決策としてベルコリンが認知されています。ワイン分野におけるナガルドの認可取得も現在進行中です。ノンアルコール飲料には両製品の併用が推奨されます。ベルコリンは充填直前に計量装置で比例添加される一方、ナガルドは事前溶液として製品のブレンド工程で添加可能です。
自然由来の革新と実績ある技術の融合
ベルコリンは、40年以上にわたり、従来型の低温充填飲料における微生物学的安定性を確保するための、エネルギー効率に優れた技術として活用されてきました。その高い普及率は、ランクセスが開発した投与技術により、既存または新規の飲料充填ラインのほぼ全てに統合可能な扱いやすさに起因しています。最新世代の投与装置では、新たなソフトウェア機能に加え、エンドレス+ハウザー社製コリオリ式質量流量計が導入されており、機械診断と予防保全のさらなる高度化が可能となります。 ベルコリンに加え、ナガルドは革新的かつ自然由来の防腐剤として製品ラインアップを拡充します。ナガルドは、ツノマタタケ(真菌)由来の糖脂質を有効成分としており、天然の発酵プロセスにより高純度で生成されます。この糖脂質は低濃度(2~50ミリグラム/リットル)でも酵母、カビ、細菌に対して高い抗菌効果を発揮します。また、飲料の風味プロファイルに影響を与えることはありません。
熱安定性により柔軟な使用が可能
ナガルドは優れた熱安定性を備えており、アリシクロバチルスやビソクラミスなどの耐熱性の胞子形成菌に対しても効果的な防御手段となります。ナガルドは通常、製造工程における加熱処理前に水溶液として添加されます。これにより、加熱充填やトンネル式殺菌処理といった工程においても微生物汚染のリスクを軽減するソリューションとして機能し、熱処理後も抗菌効果が持続します。また、ナガルドの適用方法は簡便で、既存の製造プロセスに容易に組み込むことが可能です。ナガルド、オールラウンダーとして食品にも使用可能に
ナガルドの市場投入以来、その応用範囲は着実に拡大を続けています。当初は炭酸飲料およびノンカーボネート飲料が中心でしたが、現在ではノンアルコールビール、コンブチャ、さらにザクロの実粒、ソーセージ、チーズなどの食品表面処理にも使用されています。ランクセスはナガルドのさらなる規制承認の取得と新規応用分野の開発を継続的に進めています。例えば、他の果実類、液体栄養補助食品、ビーガン代替食品などが対象です。欧州連合では2022年6月よりナガルドが承認されており、糖脂質として表示されています。一方、米国では包装ラベルに「キノコ抽出物」または「キノコ糖脂質」という表記も見られます。
カラマとプロックス – 食品・飲料向けの信頼性と持続可能性を備えた保存料
ナガルドおよびベルコリンに加え、ランクセスは飲料や加工食品の安全な安定化のために、その他の高純度かつ天然物同等の防腐剤も提供しています。これには、「プロックス(Purox®) B」(安息香酸、E210)、「プロックス(Purox) S」(安息香酸ナトリウム、E211)、「カラマ(Kalama® )Sodium Benzoate NF/FCC」(安息香酸ナトリウム、E211)、「カラマ(Kalama) Potassium Benzoate FCC(E212)」(安息香酸カリウム)が含まれます。
オランダと米国に2つの生産拠点を有するランクセスは、世界有数の安息香酸塩サプライヤーです。これらの防腐剤は清涼飲料や加工食品など幅広い用途に使用されています。
また今回、同製品群は環境に配慮したスコープブルーブランドからも提供が開始されました。製品のカーボンフットプリントを大幅に削減しながら、品質と製品特性は従来通り維持されています。
飲料業界の信頼できるパートナー
「飲料保護のソリューションプロバイダーとして、ランクセスは革新性と信頼性を兼ね備えた製品を通じて、業界を支援しています」と、ランクセスの飲料・食品事業部長モニカ・エベナーは述べています。「ドリンクテックでは特に、新たな応用の可能性と規制動向について顧客に紹介したいと考えています」
Information for editors:
All global LANXESS news releases and their accompanying photos can be found at http://press.lanxess.com.
Recent photos of the Board of Management and other LANXESS image material are available at http://photos.lanxess.com.